廃車 費用

25万キロ走ったワゴンR

軽自動車で25万キロ走ったといっても、
友人は信じてくれない。走行メーターを見せてやっと
「まじか?」と驚いてくれるが、
私は別に驚いて欲しくて25万キロも走ったのではない。

 

「廃車」になるのは当然と言えば当然で
20万キロ走った時点でマフラーが落ちたし、
フロントガラスに穴が開いたし、
エンジンオイルを燃やしながら走っていたし(スクーターではない!念のため)、
ご老体もご老体だったのだ。

 

 この車は父が元気なころ、父の友人から5万円で手に入れた
愛車である。当時は6万キロしか走っておらず、
私はその車で大学にせっせと通っていたのだ。

 

 幸運にも、また、私の物持ちの良さも幸いして、10年以上の付き合いになった
愛車であるが、10年目を迎えたところで、父が病気になった。
 いわゆる不治の病で、どんどんと衰えていく父と愛車が重なって
手放すに手放せない心境だったのだ。

 

 ある日、ショッキングな事が起こった。
エンジンのオーバーホールを終えて、車検から帰って来くはずの愛車が
作業員の不注意で、事故ってしまったのだ。
「申し訳ありません!弁償いたします!」
と言ってはくれたものの、これはまさに不条理そのものであって、
そんな憂き目にあった愛車を父に重ね合わせた。

 

「いいから直してください!」
 私は憤りながら、この言葉を繰り返した。
無一文の価値しかない車だったけれど、
絶対に回復させてこい、と、私は頑なだった。

 

 まもなくして父が亡くなり、
無理やりに直してもらったワゴンRは
その1年後に背骨が折れるような形で
土台が崩れてしまった。

 

 運転する度に、くにゃくにゃと揺れる
ワゴンRのラストランは、妹の務める自動車修理工場への
道のりだった。

 

「長い事ありがとう」
俺も妹も、けたたましい金属打撃音のする修理工場を前に
涙を流した。

 

 ワゴンRに名前はつけていない。
 よかった。
 車に名前をつけるべきではないと、
 車の死に際して、そう、思った。

 

>>廃車費用を払わず、逆にお金が貰える裏ワザ


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